2016年10月25日火曜日

サマーヒルスクールに関する質問

お久しぶりです

息子は日本を離れて、イギリスのサマーヒルスクールに通っています。

それを聞いた人からの質問です。その人は子どもをサマーヒルに送りたいと考えていますが、家族の反対にあっています。

反対の理由は
○サマーヒルは、日本の政府から認可されてないから、日本で通用する卒業資格が与えられないので、子供の最終学歴が小学生卒や、幼稚園卒となってしまう。

○また、18歳ぐらいで日本に戻って、日本の大学に入ろうとした時、帰国子女枠を利用できて、一般の受験でなくても入学できる可能性があるのでしょうか?(むしろ有利?)

○最近の日本人のその後の人生(大学、職業、就職・・・)などがお分かりになるようでしたら、教えてください。


まず、学歴ですが、幼稚園卒とか小学校卒にはなりません。一般的には中学までは義務教育ですから、学籍があれば全く学校に行かなくても中卒にはなるはずです。
ただし、中学校の校長の判断によりますから、もしかすると小学校卒になるかもしれません。

それでも、高卒認定試験を受けて合格すれば、高卒同等になり、専門学校や大学の受験資格ができます。高卒認定は中学の教科書を理解できれば合格します。大学によりますが、東大や慶応を受験するなら尋常でない努力が必要でしょう。ただし、帰国子女枠が使えれば有利になるでしょうが、それでも受験は必要になると思います。その点は大学に聞いたほうがいいと思います。
どの大学でもよければ英語の点数が高いはずなのでよほどでなければ合格するでしょう。

それに、日本に戻らずにそのまま英国やアメリカなどの大学を受験する手もあります。
オクスフォードやハーバードに入るのは大変ですが、日本から受験するよりは可能性は高いと思います。それ以外の大学なら、出生届けがあれば入学できると言っていました。ただし卒業は難しいのが西欧の大学です。

日本の地方公務員は高卒以上ですから、そこを目指すなら日本の高校に行くべきでしょう。

一般企業も学歴を高卒以上としているケースは多いですが、ほとんどの会社は何となくそうしているだけで、学歴が中卒だろうが、無学歴であろうが、役に立つ人であれば採用します。

私の知り合いの女性で高校在学中に妊娠し中退し、色々あってやがて広告代理店に自分が描いた漫画を持って行ったらその場で採用になった人がいます。今はそこで課長になって、年上の部下を使って仕事をしています。


卒業後の後の人生としてはそれほど多くは知りませんが、一例をあげると

◎イギリスでプロカメラマンになった人
◎英語を生かして沖縄で米軍基地に勤めた人
◎英語と海外の交友関係を生かして、旅行代理店に就職した人
◎日本企業の海外支店で採用された人
◎ドイツの大学で勉強中の人
◎サマーヒルでスタッフをやっている人

いずれにしろ、日本の大学を出て新卒で企業に入社するケースに比べると異色だと思いますが、それぞれの人は自分の生きたいように生きている感じがします。

大事なことはみんな自分が決めた自分の人生だということです。

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ここ数年でチェスも将棋も囲碁も全部コンピュータに負けました。
2045年には人工知能が人間の知性を超えると言われています。

今の子どもたちはそのころ40歳ぐらいですが、学歴だけで仕事ができるでしょうか。
広範囲な知識だけではコンピュータにはかないません。
その時必要なことはコンピュータにできないことです。
人が持つ情熱、コミュニケーション能力、そして独創性です。

そういったことを今の学校が教えられると思いますか。
学校は子どもたちに一斉に同じことを同じ時間内に教えないといけません。
それぞれの能力に合わせて別々の教育ができるようにはなっていません。

私は無理だと言い切っていいと思います。
学校が教えることができるのはカビの生えかけた知識だけです。
それを後生大事に覚えていても変わる社会には対応できないでしょう。
その結果が、引きこもりや、ブラック企業や、自殺などに噴出していると思うのです。

サマーヒルスクールではすべてを自分で考えて一人で決めます。誰も指示してくれません。
そしてやりたいことがあれば自ら他人を説得し納得してもらうために努力をします。
そこに必要なことは情熱、コミュニケーション、独創性です。

彼らはそういったことを10年間かけて身に付けようとしてます。


パソコンが生まれて30年ほどしかたっていませんが、
今スマホというコンピュータを子供でも待っています。
30年前に携帯電話のある今の社会を想像できましたか?

30年先の人生は私たちに想像もできない状態になっているでしょう。
その時生きていかないといけないのは今の子どもたちなんです。
その時どんな状況でも対応できる人になってほしいと思っています。

うちの子も学歴なしで社会に出るかもしれません。
そのことをきちんと説明し、それでもいいかと確認をして送り出しました。

一つだけ大事なことがあります。サマーヒルスクールでは年齢制限があります。
外国人は9歳から11歳までしか受け入れていません。
12歳以上は入学できません。

私は大事なことは全て説明したうえで
お子さんに自分で決めてもらったほうがいいと思っています。

2 件のコメント:

ゆう さんのコメント...

こんにちは(*^_^*)

私もホームスクールで、こどもに勉強を教えています。

学校の学びの遣り方は、こどもにはきつい様です。

型にハマるのが、私も、正しいことだとは思えません。

こどもの場合も、学校のルールだからと、周りのこども達に、

正義感からの、暴言を何度も何度も浴びました。

その時は、担任も率先して、うちのこどもを大声で、

みんなの前で、毎日怒鳴る、ということが続きました。

それを見て『この子には言っていいんだ』と周りのこども達も思ったことでしょう。

おかしな世界です。

今は、ホームスクールでノビノビ学んで楽しそうです。

また、遊びに来ますね^^

とうはん さんのコメント...

ゆうさん、こんにちは もしかして初めましてかな?

息子がサマーヒルに行きたいと言うので行かせていますが、
私もホームスクールが一番いいと思っています。

自分の子どもは親である自分が一番分かっているし
大人になっていく過程に責任も感じています。

普通の先生は自分のやり方が正しいと思い込んでいるんですね。
なぜならそうやって学校生活を過ごし、
しかも褒められてきたいい子の「なれの果て」なんです。
それが今、次々と学校に送られてきています。

だから、容易なことで学校がよくなることはないと半ばあきらめています。

でも、子を持つ親は一人でも学校から自らの子どもだけでも救い出してやってほしい。

そしてそれが正しいことと自信をもってほしいと私は念じています。

近いうちに私なりに考えるホームスクールのやり方を書いてみたいなと思っています。
参考になればいいのですが。

またコメントをください。