ラベル サマーヒル の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル サマーヒル の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2020年12月8日火曜日

息子の今

息子は義務教育の期間が終わり学校へ行くか行かないかの問題はなくなったのであまり書き込んでいなかった。それでも学校へ行かない道を選んだ子どものその後のことを少し書くことにする。

結局一度も公立や私立の小中学校には通わずじまいで、その間学校や役所とも何ら問題はなく過した。

最初ホームスクールを始めたが一人っ子で周辺にホームスクーラーはいなくて友達ができないため、息子の希望でフリースクールに通うことになった。4,5年通った末、息子を連れてアメリカとイギリスをドライブしてスクールを見て回り、最終的に息子がイギリスのスクールに行くと決めたので9歳から一人で留学させたが、留学ビザを取るのに悪戦苦闘したのは懐かしい。

サマーヒルスクール

今は16歳になったが、これまで7年間年に3回日本とイギリスを往復している。最初の一年は全く言葉が通じなくてかなり苦労していたようだが、突然会話が成立したらしくクラスの子が冗談が通じたと感激してスタッフに報告してくれたそうだ。今では外国の子どもと英語で普通にやり取りしているのを見てうらやましくもある。

そのスクールでは授業はあり、ターム(3か月)の初めに本人が受ける授業を決めるが出ても出なくても自由だそうだ。最初はどれも出ないで遊びまわっていたようだが最近は結構多くの授業を受けて勉強しているらしい。今年数学の全国共通テストを受けて80点取ったと自慢していた。詳しく聞くと、15歳から18歳までは同じ問題だそうでそれはすごいかも知れない。ほかのテストの結果は教えてくれなかったのでそれなりなんだろうと思う。

彼は幼児のころからほとんど叱られていない。こうしろと強制もされてもいない。親は子どもがやりたいことは基本的にやらしている。危険だとか他人に迷惑になることは「私は嫌だ」と断るけれど「お前はこうすべきだ」など命令や指示をしたことがない。

だから彼は自分で全て決めて自分の生きたいように生きている。それでも誰かに迷惑をかけることもなく、慎重に行動をしている。親の言う通りにはしないが、親が頼むと駄目な理由がなければ快くやってくれる。友達との交流も豊かだ。私は息子にとりあえずは満足している。

来年の7月には卒業するつもりのようで、そのあとのことは何も決めていない。大学に行くかと聞くと行かないと応えるが好きにしていいといってある。(私は行ってほしいのでメリットとデメリットは教えたけれど)自分の将来を自ら考えて決めていくだろうとそこは信頼している。

2016年11月22日火曜日

ホームスクールの学び

子どもと一緒に育ってきた。

0歳の時、家のテレビを捨てた。

小さい時から絵本を次々買っては読んであげていた。
子どもはみんなそうなのかもしれないが、同じ本ばかり何度でも読ませる。
こっちは「またかよ~~」とめげていたのが今となると懐かしい。

おもちゃは木製の電車レールが大好きだった。
面白そうだと思って買ってきてもほとんど遊ばなかったものもある。
少し成長してから、嵌ったのはカプラだった。
友達が来るたびに部屋中に広げて遊んでいた。

乾物屋でいろんな豆を沢山買ってあげたら
それを毎日部屋中にまき散らして遊び、片付けが大変だった。

息子が1歳半ぐらいで歩いて言葉もできるようになったころ、
出かけるとき電車の駅、階段の前で二つから選ばせる
私「階段にする? エスカレーターにする?」と聞く
息子「エスカレーター!」
半年後
私「階段にする? エスカレーターにする? それともエレベーター?」
息子「えーと....階段!」
三つのうちから選ばせる。
という風に、自分のことは自分で決めるように持って行った。

2歳のころGAPに息子と一緒にTシャツを買いに行った。
似合いそうなシャツを探して彼に見てもらった。
でも鏡がないとわからないので鏡を探した。
ところがKIDS売り場に鏡が見当たらない。
そこで店員に鏡はと聞いた。
店員は、鏡はKIDSにはなくて、大人の売り場にありますと答えた。
何でないのと聞くと、
子供の服は親が決めるので誰からも聞かれたことがないと言われた。
大人の売り場で息子にあてて見せたら、
息子は、違うのがいいと言って、別のシャツを持ってきた。
凄い派手で、驚いたが買ってあげた。
結構似合っているのでもう一度驚いた。
みんな子供の服は子どもに選ばせないんだと思った。

2歳から4歳まではモンテッソーリ幼稚園に通っていた。
毎日、幼稚園で自分で選んだ教具を使って自分が満足するまで遊ぶ。
先生は一番最初にやって見せるだけであとは一人でやっている。
守らないといけないのは自分がやりたい教具をほかの人が使っている間、
終わるまで、横に座ってみていないといけないこと。

4歳になった時、仕事の都合でサドベリースクールに転校した。
そこでは勉強はしないで朝から晩までただひたすら遊んでいた。
みんなと毎日のように氷鬼をやっていた。
ある時そんなに氷鬼ばかりで面白いのと聞いたことがある。
むすこは「毎回違うんだよ。」
「昨日、こうやったら捕まえられたとするだろ、」
「次の日、相手は変えてくるんだ」
「こっちも、変えてくるだろうと予測してその裏をかこうとする」
「さらに相手はそのまた裏をかいてくる」
「常に状況は変わるんだよ」
「だから、いつも新鮮で面白いんだよ」
私、「なるほど」

これって、実社会と何ら変わらないじゃないか。
子どもは遊びの中から社会の仕組みを学んでいくんだ。
遊ばないで教室で座って勉強しても、こういうことを学ぶことはないだろう。

家では歴史漫画と科学マンガが好きで毎日繰り返し読んでいた。
文章(漢字)の読みは歴史マンガで覚えていた。
三国志が大好きで全巻古本で揃えた。

6歳の入学前に小学校の教室見学会があり妻と二人で出かけていった。
返ってきたのでどうだったと聞くと
息子「つまらなそう」
私、「なにが?」
息子「みんな前を向かって座っているだけで、誰もしゃべっていない」
「あんなの嫌だ」
私「それで、どうする?」
息子「学校へは行かない」
私「そうか」
息子「ドラえもんを見ても、いじめっ子がいたりつまらなそうな宿題をしている」
「どこがいいかわからない」
私「そうか、行きたくなければいかなくてもいい」
以来、息子は絶対に教室に行こうとしなくなった。
新年度ごとに
私「一度ぐらい行ってみたほうがいいんじゃないか。」
「みんな学校へ行っているから、大人になった時授業を受けたことがない。
では話題に困るんじゃないか」と言えど、「いい」と答えていかなかった。

勉強は私が教えていた。
教えた時間は週に4回ぐらい、1回15分程度。
主に算数(数学)、国語(漢字書き取り)

4歳になって算数(割算)はこうして教えた。
ここにイチゴが6つあるとする。
お父さんと二人なら、一人何個になる?
息子「3こ?」
私「そうだ」
私「そこにお母さんが来た。」
私「『私の分は?』と聞いてきた、やばいね」
私「じゃ、何個ずつにすればいい?」
息子、しばらく考えて「2個?」
私「そうだ、6÷2=3 6÷3=2、と書く。これを割算という」
息子「なるほど」
私「じゃあ、12個ならどうなる?」

これで割り算は終了。

どうせ自然に覚えるから九九は覚えようとしなくていいと言った。
8歳ぐらいまでいくつか怪しかったが、今は全部間違えなくなった。

息子の到達レベルを見て
ほんの少し難しいと感じるあたりを狙って質問を投げる。
簡単に解いたら、さらに難しくする。
解けないと、少しレベルを下げてまた質問。
分かるところまで下げて、分かったところから少しずつレベルを上げていく。
できれば、最初に投げた質問のところまで戻っていく。
解けたらそれでおしまい。復習も予習も宿題もなし
子どもがもっとやりたがってもやらない。

何日かしてさらに難しい問題を投げる。
これを少しずつ繰り返していく。
図形(幾何)も同じ方法で立体まで覚えた
算数(代数)は2次方程式まで行った
そこでイギリスに行って終わり。

よく「漢字しりとり」をやった。
私が漢字を書いて、その部首を使った別の漢字を息子が書く、
息子は漢字辞書で探してもいいとして二人で延々と続ける。
息子は面白がって何度もやりたがった。

教えたとき気を付けていたこと、
金輪際、絶対叱らない
そして基本的に怒らない。けっして怒鳴らない。
息子を一度も叱ったことはないが、怒ったことは数回ある。
そういうときは、「お父さんは怒っている/困っている/悲しい」という。
本心から嬉しい時は褒めるが、無理して褒めない。

基本的に親子といえど対等の関係だから、
息子が嫌がったらやらない。私も嫌ならいやだという関係を保つ
叱ると親子の間で上下関係が生まれる。
結果としてどうしても無理強いしてしまう。
楽しくないと学習効果は上がらないと思っている。
さらに、それを無理するから怒鳴ったり、叩いたりする。
結果的に学習効果がないだけでなく、親子の関係も冷たくなる。
叱ることは百害あって一利なしである。

そして今。
毎年小学校の教科書はもらってくるが、
息子が一通り見て、どれも簡単すぎと言って二度と見ようとしない。

小学校の授業は全員が同じことを同じ時間にやる。
それでは早い子はつまらないし、遅い子はついていけない。

どんな親でも一日15分なら教える時間はあるだろう。
それで普通なら小学校で教えるぐらいのことは学べる。

なんであんなつまらない授業をみんなで受けないといけないのかわからない。
基礎部分だけ親が教えてあげれば、あとは自分で考えて学習すればいい。
そのために自分の道を自分で選ぶという習慣をつけておくことが必要だと思う。

自分で勉強するようになればユーチューブでいろいろ勉強できる。
最近https://www.youtube.com/watch?v=LKGI4CyAcNwを見て感激した。
大学の授業もインターネットで公開されるようになった。
無料で受けられて、優秀だと大学から呼ばれるそうだ。
本当に大事なのは学歴ではなく実力だと思う。

8歳になり、私が教えているだけでは不安を感じ始めた。
アメリカなどいくつかの学校を三人で見て歩き、
最後に見たサマーヒルスクールで本人にどうすると聞いたとき
息子は「おそらく…」と答えた。

9歳の春一人でイギリスに発っていった。
2年半たち一年の3分の2は寄宿舎にいる。
授業料も高いしそろそろ帰ってくるかと聞くが、絶対に行くと。

息子とのやり取りはだいぶ少なくなっているが
彼は私との学習の中から自分なりに必要とする授業を自分で選んで受けている。
英語、数学、IT、ドラムは受けているらしい。
(サマーヒルでは授業を受けたくなければ受けなくても一向にかまわない)

イギリスはMathのレベルが低いと文句を言うので、
もっと上のクラスに変えてもらえばと言うと、
英語が分からないからいいと答えた。

今年の夏家族でヨーロッパを旅行してまわった時彼の英語の素晴らしさに舌を巻いた。
(はじめは私が教えてたんだけどね)

遊びと勉強と分けるのがそもそも間違えで、
遊びを通じて学ぶ、学びの中に遊ぶというか、

子どもが生きるということは遊びも学びも混然一体じゃないかと思う。

2016年10月25日火曜日

サマーヒルスクールに関する質問

お久しぶりです

息子は日本を離れて、イギリスのサマーヒルスクールに通っています。

それを聞いた人からの質問です。その人は子どもをサマーヒルに送りたいと考えていますが、家族の反対にあっています。

反対の理由は
○サマーヒルは、日本の政府から認可されてないから、日本で通用する卒業資格が与えられないので、子供の最終学歴が小学生卒や、幼稚園卒となってしまう。

○また、18歳ぐらいで日本に戻って、日本の大学に入ろうとした時、帰国子女枠を利用できて、一般の受験でなくても入学できる可能性があるのでしょうか?(むしろ有利?)

○最近の日本人のその後の人生(大学、職業、就職・・・)などがお分かりになるようでしたら、教えてください。


まず、学歴ですが、幼稚園卒とか小学校卒にはなりません。一般的には中学までは義務教育ですから、学籍があれば全く学校に行かなくても中卒にはなるはずです。
ただし、中学校の校長の判断によりますから、もしかすると小学校卒になるかもしれません。

それでも、高卒認定試験を受けて合格すれば、高卒同等になり、専門学校や大学の受験資格ができます。高卒認定は中学の教科書を理解できれば合格します。大学によりますが、東大や慶応を受験するなら尋常でない努力が必要でしょう。ただし、帰国子女枠が使えれば有利になるでしょうが、それでも受験は必要になると思います。その点は大学に聞いたほうがいいと思います。
どの大学でもよければ英語の点数が高いはずなのでよほどでなければ合格するでしょう。

それに、日本に戻らずにそのまま英国やアメリカなどの大学を受験する手もあります。
オクスフォードやハーバードに入るのは大変ですが、日本から受験するよりは可能性は高いと思います。それ以外の大学なら、出生届けがあれば入学できると言っていました。ただし卒業は難しいのが西欧の大学です。

日本の地方公務員は高卒以上ですから、そこを目指すなら日本の高校に行くべきでしょう。

一般企業も学歴を高卒以上としているケースは多いですが、ほとんどの会社は何となくそうしているだけで、学歴が中卒だろうが、無学歴であろうが、役に立つ人であれば採用します。

私の知り合いの女性で高校在学中に妊娠し中退し、色々あってやがて広告代理店に自分が描いた漫画を持って行ったらその場で採用になった人がいます。今はそこで課長になって、年上の部下を使って仕事をしています。


卒業後の後の人生としてはそれほど多くは知りませんが、一例をあげると

◎イギリスでプロカメラマンになった人
◎英語を生かして沖縄で米軍基地に勤めた人
◎英語と海外の交友関係を生かして、旅行代理店に就職した人
◎日本企業の海外支店で採用された人
◎ドイツの大学で勉強中の人
◎サマーヒルでスタッフをやっている人

いずれにしろ、日本の大学を出て新卒で企業に入社するケースに比べると異色だと思いますが、それぞれの人は自分の生きたいように生きている感じがします。

大事なことはみんな自分が決めた自分の人生だということです。

-------------------

ここ数年でチェスも将棋も囲碁も全部コンピュータに負けました。
2045年には人工知能が人間の知性を超えると言われています。

今の子どもたちはそのころ40歳ぐらいですが、学歴だけで仕事ができるでしょうか。
広範囲な知識だけではコンピュータにはかないません。
その時必要なことはコンピュータにできないことです。
人が持つ情熱、コミュニケーション能力、そして独創性です。

そういったことを今の学校が教えられると思いますか。
学校は子どもたちに一斉に同じことを同じ時間内に教えないといけません。
それぞれの能力に合わせて別々の教育ができるようにはなっていません。

私は無理だと言い切っていいと思います。
学校が教えることができるのはカビの生えかけた知識だけです。
それを後生大事に覚えていても変わる社会には対応できないでしょう。
その結果が、引きこもりや、ブラック企業や、自殺などに噴出していると思うのです。

サマーヒルスクールではすべてを自分で考えて一人で決めます。誰も指示してくれません。
そしてやりたいことがあれば自ら他人を説得し納得してもらうために努力をします。
そこに必要なことは情熱、コミュニケーション、独創性です。

彼らはそういったことを10年間かけて身に付けようとしてます。


パソコンが生まれて30年ほどしかたっていませんが、
今スマホというコンピュータを子供でも待っています。
30年前に携帯電話のある今の社会を想像できましたか?

30年先の人生は私たちに想像もできない状態になっているでしょう。
その時生きていかないといけないのは今の子どもたちなんです。
その時どんな状況でも対応できる人になってほしいと思っています。

うちの子も学歴なしで社会に出るかもしれません。
そのことをきちんと説明し、それでもいいかと確認をして送り出しました。

一つだけ大事なことがあります。サマーヒルスクールでは年齢制限があります。
外国人は9歳から11歳までしか受け入れていません。
12歳以上は入学できません。

私は大事なことは全て説明したうえで
お子さんに自分で決めてもらったほうがいいと思っています。

2015年1月24日土曜日

授業の自由選択

10歳になる息子は教室や学校が嫌いだ。
小学校に上がるとき学校へは絶対行かないと言い張っていた。
学校の体験教室を後ろから見て「つまらなそう」と言った。
どうしてと聞くと「みんな座って聞いているだけ」と答えた。

私が学校嫌いだという点もあり、親の影響を受けているのだと思っていた。
ところが学校なんか行くとバカになると言っていた友人夫婦がいるが、
その3人の子どもはみんな親の反対を押し切って学校へ通っている。

親の影響はないとは言えないが、それほど大きいわけでもないと思った。

息子はしばらく地元のサドベリースクールに通っていたが問題があり辞めた。

一昨年、家族でイギリスのサマーヒルスクールまで下見に行き、
息子の決断により去年の4月からそのスクールに行くことにした。
今寄宿舎で過ごして年に3回日本に帰って来る。

そこは90年ほど前にドイツで創立したがすぐイギリスに移転した。
今は70人ほどの4歳から16歳ぐらいの男女メンバーが共同生活している。
そこでは大人であるスタッフがメンバーの面倒見ているが、命令することはない。
スタッフとメンバーが集まるミーティングで決めたルールに全員が従っている。

授業は毎日行われていて、どれを受けるかはメンバーが選ぶ。
だから、クラスにはいろいろな年齢の子がいて、
それぞれ違う内容を教わることもあるらしい。

全く授業を受けなくても構わないから毎日遊び歩いているだけの子もいる。
ただ、ミーティングの決定により、昼間はテレビゲームの類は禁止されている。

息子は今卓球とビリヤードに夢中だそうだ。

-----
息子に勉強しなさいと言ったことは一度もない。
勉強に限らず、何でも強要したことはないが、やってみるかと聞くことはある。
ロボット教室行ってみるかと聞いたとき行ってもいいと言い通い始めたが、
3か月たって「もういい」と言って行かなくなった。
理由を聞くと「つまらん」だった。
要は、クラスが年齢分けされていて、面白そうなことができないということだ。

サドベリースクールでは勉強をしないので、私が教えていた。
本人がやりたいと言うまで待って、週に1~3回ぐらい30分ぐらい。
他の時間は友達と遊ぶか、パソコンでゲームをやっている。
それでも同じ歳で学校へ行っている子よりかなり先のほうまで教えていた。

息子は決して天才でもなく、頭がいいわけでもない。
本人がやりたいとき、やりたいことを教えていれば実によく覚えるということだ。

一般に10歳ぐらいまでは体を動かすことで学ぶ。
大人と違い、じっと座って聞いたことはなかなか覚えられないのだ。
友達と走り回りケンカした後に聞く知識は海綿のように吸収できる。
----

年が明けて息子はまたスクールに戻っていった。
昨日息子からスカイプが来て話を聞いて驚いた。
授業を5つ受けていると言うのだ。
英語が3つ、数学が2つだ。しかもそれを英語で受けている。
面白いのと聞くと「楽しい」と返ってきた。
あんなに教室が嫌いだった息子が「授業が楽しい」と言うのだ。

自由意思で学ぶことは楽しい。
教える側も、子どもに嫌われたら生徒がいなくなるので必死だろう。

テストがないことも大きいかもしれない。
クラスの子どもたちと競争していないので、
分からないことはお互いに教えあうらしい。
年少の子が年長の子に教えることもあるそうだ。

兎に角いやいややっている子は一人もいないので、どの子も真面目で熱心だ。



誰だって好きなことは覚えるけど、いやなことは頭に入らない。
原子周期表を来週までに覚えて来いと言われて覚えられる人が何人いるだろう。

全員が机の前に座って、歩き回れば叱られて、
覚えられないと馬鹿にされて、毎日学校へ行くのだ。

こんなつらいことは今の私は絶対やりたくない。

そんな辛いことを子どもだからと言うだけで毎日授業と言う檻の中で
強いられていることが、果たして子どもにとっていいことなのだろうか。

学校の授業も子どもの自由選択にしたら、みんな勉強が楽しくなるだろう。

2014年4月22日火曜日

サマーヒルに向かう

息子が明後日成田からイギリスに一人で行く。一人旅は初めてで、正直私も不安だが、本人も不安が6割、期待4割と言っている。

昨年サマーヒルスクールに行き、その広さと自然の豊かさ、子どもたちのふるまいを親子で見た。そこでは授業があるが出席するかしないかは全く本人に任されている。だから自分が勉強したくなれば授業に出て教わるし、そうでなければ一日中遊んでいる。だからどの子も自ら自分の道の選択はすべて自分の意思によって行うという生き方を貫いていて、その振る舞いのすがすがしさに感銘した。

日本に戻ってきて、息子にどうすると聞いたとき、「おそらく」と答えたことに驚いて、何度か聞き直した。その後今に至るまで何度か確認したが、決心は揺るがない。

ビザの取得に悪戦苦闘したが、幸いスクールのスタッフや在校生のお父さんやお母さんに適切なアドバイスをいただき無事取得できた。

その後、彼はほとんど英語が話せないので簡易な電子辞書「Canon 電子辞書 WORDTANK IDP-610E」をアマゾンで買ってあげた。1800円だった。安い! 小学生の英語ならこんなもので十分だろう。

イギリスと日本のやり取りのためにiPod4を持たせることにした。そのiPodは以前私が使っていたやつで、古くなったのと、落としてガラスにひびを入れてしまったので新しいiPod5を買って、そのまま置いてあったものだ。

改めてiPod4を使ってみると今でも古くさくなってないし、軽くて薄いので持ち運びにはこっちのほうがいいかもしれない。

そのiPodに息子のメールアドレスやスカイプの設定をした。

他に息子がいれたいというゲームソフトを入れてあげた。
入れたのはご存知「太鼓の達人」と「脳力+支払技術検定」と「中学生 代数」の三つ。

能力+は 財布の小銭を増やさないように買い物するゲームで小学生級とかコンビニ店長級とか判定される。息子は高校生級か大学生級だった。

もう一つは私が探してきて入れた「中学生 代数」でタイトルは日本語なのに、なぜか1次方程式の質問が英語で表示され、答えは6つから選択する。最初は説明したが、やがて息子は夢中になってしばらく一人でやっていた。

妻は脳力+がおもしろいと息子から取り上げてやっていた。私は中学生がとても面白かった。

息子は飛行機の中が退屈で困るというので、座席についているモニターのゲームはやらないのと聞くと、それはあまりにつまらないという。そこで知恵の輪を買ってあげようかというと、知恵の輪って何んだと聞く。それでトイザらスまで行って見せてあげたら、ほしいというので買ってあげた。

今日はスクールに入学金と授業料を銀行から振り込んだ。約90万円だった。

よく一人で行く気になったねとか、よく手放す気になったねとか言われるが、子どもは遅かれ早かれ独り立ちするし、息子は小さい時から自主性や主体性を大事にしてきたので、結構どこでも自由に飛び出していく。

息子は一人息子なので、家にいる時はいつも一人で退屈そうにしている。だから兄弟が欲しいのかもしれない。

とにかく自ら選んだ道を一人で歩いていくことになる。ただし嫌になったらいつでもやめて日本に戻ってきてもいいよと言っているが、彼が大人になってそのままイギリスかどこか分からないが、異国の地を本拠地にして日本にはほとんど帰ってこなくなるかもしれないと覚悟をしている。