2014年12月16日火曜日

日本国憲法を考える

「日本はなぜ、「基地」と「原発」をやめられないのか」と言う本を読んだ。

アマゾンで何気に評価が高かったのでさほど考えもなしに買ったが、めまいがするほど衝撃を受けた。

詳しくはぜひ読んでほしいが、日本がこのざまなのは敗戦処理を間違えたからだと書いてある。間違えの根本は憲法にあると著者は言う。

日本の現行憲法はGHQの押しつけであり、そのために日本の行政、立法、司法がことごとく無責任になっている。

著者も現行憲法はよくできているとしているが、基本、他人から押し付けられたものだから、日本人にとっては厳密な理解ができないし、しようともしていない。だから時々の状況で都合よく解釈し、何となくそれが当たり前になっている。

国家の基本(背骨)である憲法が国民によって緻密に考え抜かれていないため、それによって立つ法律と、行政の根拠も誰も本当のところが分りえないのだ。

そして、日本における米軍基地の存在は完全に植民地支配で、このような国は世界中ほかの国にはない。酷いいびつでそれを何とか維持しようと日本の官僚がごまかしを繰り返している。

本著の中で伊方原発の上を米軍機が低空飛行して墜落した件について、なぜそんな危険なところで低空飛行したかということについて書かれていたがそれがとても恐ろしい。
「米軍は日本の原発をターゲットに攻撃訓練をしていて、それは万一日本が米国に歯向かってきたときのため」なのだそうだ。

また、沖縄については米国は一時完全返還しようとしたが、昭和天皇がそれを断って駐留を希望した結果現状の占領状態が続いている。

日本の支配層は現在に至るまで、奴隷的隷属を自ら好んでやっているのだ。


これから私たちはみんなで真剣になって日本の憲法があるべき姿を徹底的に話し合い、よりよい姿を固めていく必要がある。

その真剣かつ、透徹した論争の中から生み出す新しい憲法をもとに日本を作り上げていくべきだと考えている。

もちろん、著者も私も平和論者だし、リベラリストだし、反原発だ。それでも本当に必要とみんなが考えるのであれば、国防軍もやむなしと思う。しかし先の大戦のときのような軍部の暴走を防ぐ厳重な縛りをかける必要はあるだろう。

私たちは明治政府が江戸幕府が結んだ不平等条約を苦心を重ねて改定していったように、戦後日本の誤った交渉により取り結んだ日米条約を平等なものに書き換えていくべく真摯な努力をするべきだと思う。

続けて「永続敗戦論――戦後日本の核心」を読んだが、これもまた茫然とする内容であった。一例をあげると、日本の領土問題、尖閣と竹島、北方四島は日本の主張に根拠が薄いと言うことなどが書かれている。

とにかく私たちが戦後受けた教育には欺瞞が満ちているということを認識させられた。


学校の問題も敗戦を終戦と言い換えるごまかしの中で膨らんでいったのだろうと思うものだ。

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