福島原発事故の経緯
1地震時ECCSは作動→とりあえず臨界は止まる。
2 津波で予備電源とモーター冷却不能
3格納容器温度と圧力上昇でパンパンに。
4圧を下げたいけれどダメ、結局むき出しになった炉心が一部溶融→セシウム検出、高温で制御棒が水蒸気と反応金属酸化物と水素ガスに変化。
5多分決死隊が突入、何とか格納容器に一番近いバルブ解放→水素漏れ(+想定内程度の放射性物質も漏れ。)
6おっとり刀で水注入しようと思ったら漏れた水素が原子炉建屋内でほどよく酸素と混合→引火→建屋の壁吹っ飛ぶ→これまでの経緯から最悪の事態を想定
7取り敢えず調べてみたら格納容器は壊れてなかったみたいで、圧も多少下がり放射性物質の漏れも緩和
8ここまで来たら廃炉決定にして最悪の事態だけは避ける。取り敢えず海水ぶちこんで更に念のためボロンもぶちこみ冷却+中性子吸収で万が一にも臨界は阻止、最悪の事態避ける。
9海水から真水に変更
10冷却水循環装置を設置、何度も不具合があったが少しずつ正常運転を始める。
11その後メルトダウンが起きていたことが判明したが、正確なことは確認できていない。
福島第一のカメラで水蒸気が噴き出した動画を見て、水蒸気爆発をしているのではと噂が飛んだがこれはデマだと思う。
他にも悲観的見方が多く流れているが、現状は終息に向かっていると思われる。
チェルノブイリとの違い
チェルノブイリは黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉
福島は沸騰水型軽水炉
黒鉛は可燃なので、暴走始めると止めることが難しい。
チェルノブイリは低速運転でのテスト中に操作を間違えて、
臨界状態になり、止めようとして止まらずに、暴走して爆発した。
また、住民には何も知らせず数日間放置された。
チェルノブイリ原発事故の放射線 |
福島は地震の直後に制御棒が下りて、運転停止になった。
続いて津波で冷却用電源をすべて喪失し、核燃料の崩壊熱を制御できなくなった。
その結果、水素が漏れて爆発した。
一時的に臨界になった可能性がなくはないが、現在は沈静化していると思われる。
爆発時住民は風向きの情報がなくて右往左往したが、一応逃げることはできた。
福島原発事故直後の放射線 |
撒かれた鉛と砂が、爆発とともに飛び散り放射能汚染を広げた要因になった。
当時のソ連は共産主義で何十人もの死者を出してでも石棺で封じることができた。
チェルノブイリは終息したと言うが、実際は石棺の中でまだ暴走している可能性がある。
その証拠にまだ25年しかたっていないのに石棺が崩壊し始めている。
日本でそんな無茶なことができないから終息に時間がかかっている。
チェルノブイリは短期間だったが福島は半年経ってもまだ解決していないと言われてもねぇ
チェルノブイリ原発事故において放出された放射能総量は520万テラベクレル
福島原発事故で放出された放射能総量は37万テラベクレルといわれている。
その差 約14倍となっている。
福島で放出した放射線が仮に
200mSvであっても原子炉技術者の年間許容放射能の範囲に入るが
2000mSvなら直ちに放射線障害が発生しても不思議ではない。
過去の放射性物質の降下量 |
これらのことから鑑みて、福島はチェルノブイリの状態までにはならないと言っていいだろう。
線量基準について
福島県の小学校等の校庭利用の放射能安全基準が年間20mSvに決まった件については、小学生にしては高すぎる気がするが、元の1mSV/年が相当余裕を見ているので、 一般人なら妥当だと考える。
世界各地の放射線量 |
除染
福島県内の除染はほとんど効果は見られない。
チェルノブイリでも除染はあきらめたそうだ。
小学校の校庭を除染するなら、疎開したほうがいいし、
除染した土をどう処分するかも決まっていない。
他の県に持っていくことはまず断られるだろう。
福島原発の敷地内に1000mぐらいの穴を掘って埋めるしか無かろう。
それにしても、農地を除染したら農地として使えなくなるから、
福島の農業は壊滅的な打撃を受けるだろう。
放射能対策
放射能は目に見えないし、匂いもしない、また煮ても焼いてもなくなることもない。
子どもを持つ身として、自分と妻はともかく子どもの安全を期さないわけにはいかない。
そこで日常的放射能を目に見える形にしないとならないと考えて、
原子力や放射能を調べた上で、放射線計測機(ガイガーカウンター)を手に入れた。
ポケットガイガーキット |
ネットで手に入れようとしたが、入手困難で、ハムフェアに行って買ってきた。
アマチュア無線は昔やったことがあるが30年ぶりである。またやろうかな。
組み立てて室内で調べた結果、0.04から0.08μSvあたりの数値で安定していた。
大雨が降った時、樋の下で測っても0.07から0.1μSvだった。
この数値であれば年間にして0.4mSvぐらいなので原発事故前とさほど変わらない。
次に飯山一郎氏の米とぎ汁乳酸菌を読んで、実際に作ってみた。
参考書籍 「放射能生活の注意事項」 飯山一郎ホームページ
それによれば、放射性物質で内部被曝していることを前提に
体内に取り込んでしまった放射能をいかに排出するかを説明している。
実際は玄米から作った乳酸菌を作って、飲んだり、浴室に撒いたりしてみたが
痰は出ないし、特に変わりはなかった。
他には肉、魚、乳製品をできるだけ減らして、玄米野菜にシフトをしている。
健康障害
これ以上の爆発事故がなければという前提つきで、
福島県でも放射線による早発性障害は起きないと考えられる。
福島県以外では全く心配はないと思う。
晩発性障害(白血病や癌など)はまだ何とも言えない。
特に福島県の妊婦や子どもたちは危険性があるので、直ちに避難すべきだと考える。
半径100Kmを越えれば放射能が原因か否か判断ができない。
遺伝的障害は何とも言えないが、確率的にはかなり低い。
食品以外の物品や、原発作業員の発する放射線については心配はいらない。
こういった物品などに放射線が当たっていても、それ自体が放射線を発することはない。
福島県人はもとより、原発作業員でも、その人が他人に影響を与えるほどの放射性物質を
体内に保有していたとすると、その人はもう死んでいると思われる。
食品について
今後の大問題は体内被曝で あり、食物がどこで取れてどう流通しているかを知ることができない状態では、安全な食物はないと言っても過言ではない。それでも、放射能測定をしていると称している店舗から購入するか、産地直送や輸入食品を買うなど安全な食物を買うことしかできない。
特に米は日本では主食であり、混ぜられたら全く判断できない。できれば被災していない産地の農家から直接購入するなど工夫が必要になる。
ただし、あまりナーバスになってそれゆえに精神的に疲労すると本末転倒なので、最低主食のコメだけは安全を期すなどメリハリをつけたほうがいいだろう。
原発の未来
総合的に考えて、今回の原発事故については来年内に終息するであろう。
福島市放射性物質 |
世田谷区内放射性物質 |
ただ、放出された放射能がなくなるのには数百年か数千年かかると思われる。それまで、福島の一部は人が住めない場所であり続けるものと思われる。
食品の体内被曝については意識して食品を選んでいれば、さほど心配はいらないと考えている。
エネルギーの問題も今夏の電力不足を乗り切り、今後風力、太陽光、地熱、潮力等の新しい発電が増えて来れば問題はなくなる。またC02の問題が温暖化と関係するかもどうも怪しくなっていて、検証が必要と思われる。関係ないとなると火力もまだ十分使えることになる。
個人的には電気代が倍になっても原発をなくしてほしい。電気代が高くなると産業の空洞化が進むと経済界が主張しているが、産業の空洞化は国際化と情報化と経営者の能力不足が招いていることで、電力費はさしたる問題ではない。
加えて、破棄した発電所や核燃料の処分方法も確定していないまま造られたシステムはスタートから間違えているとしか思えない。
スリーマイル島やチェルノブイリそして福島と米ソ日がこぞって失敗を犯したと言うことは、壊れたら放射能の為修復ができない原子力発電所にはどう考えても無理がある。
もうすでに、壊れた原発を抱えてしまい、これ以上何のメリットもない放射性廃棄物という負の遺産を何百年、何千年と子孫に残すことは避けたい。
今回原発がもはや不要な存在であることははっきりした。
結論:原発はいらない
原因
これだけの事故が起きて、それでも日本人は冷静で落ち着いた避難行動をしていると称賛されている。その一方、東電や原子力保安院や経産省、政府の対応は目を覆うばかりで、どうしてこんなことになったかとてもわかりにくい。
これは日本人の特性と教育の結果ではないかと考えている。
前にも書いたが、日本人は前後左右1mはよく見えるが、前方1Kmが見えないし、見ようとしない。
この後ろが見えると言うのが日本人独特で、他のどの国にもない性質である。それが国民すべてに共通しているので、庶民レベルでは実に冷静沈着な行動に見える。しかし指導者として考えると、ある程度評判が悪かろうと、こうすべきだと考えた時は断固として進めることも必要だが、前後左右が気になって、方針が一向に定まらない。
ところが、前方1Kmを見て進める指導者が現れると、独裁者だとして国民みんなで足を引っ張って引きづり下ろしてしまう。 だから日本人の指導者にはいつも「よきにはからえ」式のリーダーが収まって、諸外国から理解不能だといわれる。無べなるかなである。
元々の日本人がそういう性質を持っているので、これを変えることは至難の業であるが、教育がそれに輪をかけている。 学校ではすべて人と同じをよいこととし、人の振りを見て行動することを喜ばしいことと評価される。人のことを気にせず1km先を見通す行動を取る子どもがいると先生にも理解不能になって、ときには先生が率先していじめを勧めることすらある。さらに内申書の成績でも評価を落とされ、家でも学校化が進んでいるから評価されず、すべてに自信を失ってしまう。ついには、リーダーとしての素質をも潰されてしまうことになる。
東電にしろ、官僚にしろ、みんな学校でそこそこ成績が良かった子どもが、正解は一つしかないと教え込まれて、それを信じて卒業し、就職した人たちばかりだ。今回みたいに想定外の状況になったとき正解を求めて右往左往したとしても、不思議ではない。
仮に(想像することも難しいが) 東電の社長が元ホームスクーラーであったとすれば、対応は迅速で的確であった可能性は高いと思える。そうであったとすれば原発を廃止していたかもしれないが。
日本人の特性として方向が見えてくると、的確な行動をとることができる。よって今後よほどのことがなければ、時間はかかっても今回の事故は終息するだろう。
とにかく、日本人にはこういった巨大システムを動かすことができる人材がいないと言うことはよくわかった。今後それを育てるためには教育に自由を持ちこむしかないと思うのだが。
4 件のコメント:
有用な情報をありがとうございます。自国がこんな風になるとは夢にも思っていませんでしたが原発を抱える国、どこで起こってもおかしくないんですよね。食、特に米、これは混ぜられたら困りますね。放射能に関しては様々な情報が飛び交っているので、正直言って何を信じてよいのか迷います。
そうそう、正解は一つしかないと教え込まれたエリートが文科省を牛耳っているとしたら、ホームスクールの扉は開くのでしょうか?
原発事故はそれまでよく見えなかった日本の闇をうっすらと見せつけられました。日本人として、これからそれらとどう対峙していくかを考えると、私にできることできないことを見極めながら前に進むしかないと思いました。
もしかすると今日本を脱出しなかったことを後々後悔するかもしれませんが、脱出するにしろしないににしろ大いなる決断を要することです。そしてそこには正解はないかもしれないと思うのです。
実は文科省はまだましなんです。問題は教職員とそのOBの教育者集団です。彼らが教育を牛耳っていて文部官僚も手出しができない部分なんです。そこが変わらない限り、教育は変わりません。人口の半分がホームスクールなりのオルタナティブエデュケーションを選択したら、変わるかもしれませんが、私の生きているうちには到底無理でしょうね。日本におけるホームスクールは宗教か個人的趣味の世界に収斂していて、運動としての広がりもありませんし。
ツイッターでホームスクールをテーマにして持論を展開していますが反応は全くありません。
細かいところまでまとめて、考えをシェアしてくださってありがとうございます。
今は日本で起こっていることですが、私も今ここで、もし原発事故が起こったとしたら・・・としょっちゅう考えるようになったことは確かです。銀龍さんもおっしゃっているように、原発を抱える国では、どこでも起こりうることだと思います。
日本でのホームスクーリング普及ですか~・・・。やはり、現教育者が変わることよりも、教育を受ける側からの声が大きいほうが、何らかの動きにつながりそうな気がします。
実際に日本でホームスクーリングしている家庭がどのくらいいるのか、調べてみたいですね。いろいろな理由で行っているのでしょうけれど、学校に行かないという選択肢があるということが、どの程度日本で知られているのか興味があります。
人類は原発で滅びるかもしれません。人間はかならず間違えるものだからです。間違えたとき修復できないシステムは本来あってはならないと思うのです。
>学校に行かないという選択肢があるということが、どの程度日本で知られているのか興味があります。
そうですね。私も気になりますが、実際に調査したことはないんじゃないでしょうか。
アメリカやカナダは真剣に討論した末に認知されてきたと思うのですが、こちらはのれんに腕押しです。喧嘩を振ってもさらりとかわされて、変な人と思われるだけみたいです。欲求不満になります。
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